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八ッ場ダム住民訴訟 |
■国が利根川の支流吾妻川(群馬県吾妻郡長野原町)に計画した八ッ場ダム
国が利根川の支流吾妻川(群馬県吾妻郡長野原町)に計画した八ッ場ダムに、茨城県が公金を支出する計画に対して、その支出中止を求めて2004年11月に住民訴訟が起こされました。
同様に公金を支出する東京、群馬、栃木、埼玉、千葉でも同じ内容の裁判が起こされ、互いに協力しながら裁判をたたかってきました。
八ッ場ダムは、利根川下流の洪水防止(治水)と水道用水及び工業用水の確保(利水)を目的として計画されたものです。
しかし、治水についてはその想定している洪水量を過大に想定しており、実際には洪水防止には役立ちません。利水についても、節水機器の普及や今後の人口減少により八ッ場ダムを造って水不足に備える必要がなくなっています。
さらにダム建設予定地の岩盤に割れ目が走っており、ダム建設地に適しておらず、危険な欠陥ダムができるだけでなく貴重な環境も破壊されてしまいます。
それにもかかわらず、2009年6月水戸地裁は住民側敗訴の判決を出しましたが、住民らはすぐに東京高裁に控訴しました。
■東京高裁での審理はおよそ5年の長きに及び
東京高裁での審理はおよそ5年の長きに及び、2014年3月25日判決が言い渡されました。
しかし、その判決内容はひどいものでした。八ッ場ダム建設事業に必要な費用をまかなうために、
国は茨城県に負担金の納付通知を出して茨城県はそれに従ってお金を支払ってきたのですが、住民はその支払いにあたって八ッ場ダムの必要性や、治水の面では「著しく利益を受ける」
(河川法63条1項では,県が支出するにはこれが必要とされています)が存在しているかどうかを検討して支出するかどうかを判断すべきと主張してきました。
ところが高裁判決は、国の判断に県は従う義務があるから国からの納付通知には県は支払う義務があると言いました。
わずかに県が拒否できるのはその納付通知に
「重大かつ明白な違法ないし瑕疵があるか,又は外見上一見して看取できる違法ないし瑕疵がある」場合だとしたのです。
国が力を入れているような事業計画でそのような瑕疵があるなどとは考えられません。
東京高裁は、国の事業のツケを地方に回しても地方は何も言うことができないことにお墨付きを与えたのです。
そもそも国の判断に地方が従わなければならないという考え方の根拠も示されていません。
これまで国の権限を移行して地方自治を強めようという議論と実践がなされてきましたが、この東京高裁判決は、そのような時代の流れに逆行したものです。
そのような考え方を取った上で、東京高裁は八ッ場ダムは利水上必要がないとは言えないとか、
治水について国の治水計画と検証結果からみて治水効果が乏しいとは言えないとしました。
これらは県の主張をそのまま丸のみしたものです。
■住民側は最高裁判所へ上告しましたが
住民側は最高裁判所へ上告しましたが、2015年9月上告が棄却され、住民側の敗訴が確定しました。
おかしな行政に対してはしっかり抑制するという司法の役割を放棄するような裁判所の判断は、到底受け入れることはできません。
住民は、八ッ場ダムをストップさせる茨城の会として、その後も闘いを継続しています。
皆様の引き続きのご支援をお願いします。
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